2006年12月 9日 (土)

ダリとガラ

 東京へ行ったついでに、ダリ回顧展に行ってきました☆
 なんでも今年、生誕100年なダリさん。ごくごく最近まで生きていた20世紀を代表するスペインの芸術家。その画風はもとより、ギョロリとした目にぴんと張ったながーいお髭。ヴィジュアルからすでにシュールレアリスム(?)だったダリのデカーい壁面が私を出迎えてくれました。
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 上野の森美術館。行ってみたかったんですよね♪
 そういえば今年はめでてなかった紅葉、上野名物:西郷どん
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 などなど楽しみつつ、長~いダリ待ち列に加わってみる。約30分待たされましたワ。はぁぁ。。。
 
 ダリのシュールこの上ない画風って、どちらかというとニガテ。「わかろうとしてはいけない」世界なのだけど、せっかくなのでわかりたい。。。ということで、珍しくオーディオガイドをレンタルし、シュールレアリスムな世界へゴー!
 
 ダリを語る上で欠かせない存在なのが、ガラ。彼の年上の奥さんです。
 元々、ダリの友人、詩人であるポール・エチュアールの妻だったガラは、ダリと出会って恋に落ち、ついに二人は駆け落ち。フランス国境から程近いスペインの小さな村・カダケスで共に暮らし始めます。
 名作『カルメン』にみられるようなFemme fatale(運命の女)。ダリにとってガラはそういう存在。壁をも突き抜けるようなまっすぐな目ヂカラに、ダリはすっかりガラの虜に。。。元来内気な性格だったダリでしたが、亡き兄の身代わりのごとく育てられたせいで、自らをアピールしたいがために、わざと奇行に走るなど、終始”ダリ”というキャラクターを演じて生きてきました。
 ここでガラと出会ってしまったことにより、ダリの中の”奇才ダリ”がさらに増長してゆくことに。。。ガラに夢中のダリ。晩年に「昔、私にお城を買ってくれるって言ってたわよね?」とおねだりされ、 プボル城 まで買ってあげるハマりよう。女ってガラってスゴイです…。。。
 
 ダリといえば、誰もが思い浮かべる「記憶の固執」。今回のダリ展にも、その後の連作「記憶の固執の崩壊」コチラが出展されていました。溶けそうにぐにゃりと歪んだ時計が3つ並ぶこの作品。こないだ読んだ図書新聞で、その成り立ちエピソードが紹介されていたので、抜粋します。
 
 二人が移り住んだカダケス。ポルト・リガトの家で、一人ガラを待つダリ。ひとりごはんで食べた熟したカマンベール・チーズから、  ”ぐにゃり”の発想を得て、描きかけていた淋しい海岸の風景画に、時計を描き込みます。この時計の指す時間がまた彼の淋しさを誘う。。。
  6:00
  6:55
  8:00(?)
 すべて夕食時。待っても待ってもなかなか帰ってこない奔放な妻ガラを待つ時間は、固い時計をも溶かしてしまうほど長かった…。というのがこの絵の裏エピソードだそう。
 コンプレックスの塊で、わがままで甘えた。おまけに夢見がちなダリは、それでもガラに支えられ、ついにいっぱしの芸術家として成功していったのです。
 
  私は魔術の存在を信じている。
  魔術とはとどのつまり、想像力を具現化する能力
  空想を現実に変える力にすぎない

 
 ”そうぞう”の源が愛するひと、ガラ。ガラのために一生懸命がんばるダリの姿がなんだか愛しく思えます。
 
 ガラの死後、1989年に亡くなったダリは、フィゲラスにある ダリ劇場美術館 の地下に埋葬されました。ここには、「ガラの塔」と呼ばれる  たまごののった塔があるんだとか。”二人はひとつの神聖なたまごから生まれた”と、ダリが信じていたことから装飾されたものだそうですよ。カワイイ
 唇形のソファーに、巨大な鼻の形をした暖炉+目を拡大した写真がふたつ。…遠くから見ると、女優メイ・ウェストの顔になる”Mae West room”をはじめ、車内が噴水になっている”雨降りタクシー”等等、ここはまさにダリ・ワンダーランド。こんなカワイイ写真を見てしまっては、スペインに行きたくなってしまいますー。
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 すっかりダリ迷になってしまったワタシ。帰りにちゃっかり、ダリ人形など買いこむハマりよう。
 
 
     達利・・・
     実はマグネットなんです。コレ♪→
 
 
 そういえば、ここへ来たのは抽象画好きのジョセフが来館するやも…♪(こっそり「尋找鄭元暢@達利」企画)ってことだったんですけど、すっかり忘れて楽しんでしまいました♪ 頭ひとつデカいジョセフ…当然ですが、発見できず。(笑) でも実りの多い展覧会。年明けまで開催されているようですので、みなさまもぜひに。。。
 
 公式サイト: 生誕100年記念 ダリ回顧展 

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2006年11月 4日 (土)

フランスの光を観る

 芸術の秋・・・展覧会ラッシュです!ひとつずつ確実にこなしていかねば。ということで、今週も出かけてきました、オルセー美術館展。中華から遠く離れて、おフランスな休日。・・・久々です。(笑)
 オルセーは印象派の絵画が多く、ゴッホやゴーギャン、どこかかわゆいHenri Rousseauアンリ・ルソーの作品なんかも展示されてて、お気に入りの美術館のひとつ。今回は敢えて予習もせず、ガイドもなしで鑑賞してきました。さてさて新たな発見あるかしら♪
 休日ということもあって、激混みの館内。第一展示室のホイッスラーの母の肖像を横目に見ながら、本場オルセーと同じく3階へ。階段を上りきると、印象派コーナーが広がっていました。パリのオルセーも3階に印象派の絵が展示されてるんですよね。ちょっとうれしい演出♪
 ココが見どころ!ということで、黒山の人だかり。モネの連作「ルーアン大聖堂( Cathedrale Notre-Dame de Rouen )」の一作がきていたので、人にめげずにじっくり鑑賞です。それぞれの時間によって移り変わる光の変化を連作という形でキャンパスに留めたモネの大作。いつ見てもちがった印象を受けますね。
 印象派は、描写事態はものすごく抽象的。ただ受けた印象だけをそのまま描いてゆく流派なので、絵を観ているとその風景にあった光をキラキラ感じるかのよう。癒されますー。
 風景画コーナーを過ぎると、いよいよゴッホ、ゴーギャンの登場。今回のワタシの目玉はゴーギャン「黄色いキリストのある自画像」!このキリスト像、ブルターニュ地方の小さな小さな村ポン・タヴェンの教会のものなんですけど、わざわざ行ったことがあるので、この目で見たかったんですよー。実物も素朴でカワイイけど、ゴーギャンのは、よりカワイイタッチ。いい味出てます。
 この展示コーナーの終わりに登場した、ピエール・ボナールの大作「水の戯れ、旅」もすごーく気に入りました。本場オルセーでは名画の影に隠れてしまっているのかな。見たのはじめて!全体にピンク色で光にあふれてて明るい気分になるステキな絵です。 
 ここまででほぼ目的は達成されたオルセー美術館展。でも次なる芸術家の生活コーナーが意外と楽しかった♪アンリ・ファンタン=ラトゥールの描いたバティニョールのアトリエの風景に、イヤでも知ってる芸術家や作家たちの顔がチラホラり。いつも中心にいるマネ。お髭のモネさん。控えめなルノワール氏。ちょっと男前な作家ゾラ。フムフムこんな雰囲気のひとだったのですね。それぞれ性格が出ていて、鑑賞しながらその場面を妄想♪ (妄想族デス) パリのサロンのざわめきが聞こえてきそうな作品です。 
 シメにギュスターヴ・モローの妖精「ガラテア」を観て大満喫☆
 またパリにオルセーに行きたくなってしまった神戸の休日でした。みなさまもぜひ足をお運びください。
 
                   Musee d'ORSAY サイト
 

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2006年10月31日 (火)

あっぱれ! プライス

 美術手帖に「中国絵画の影響を受けた絵師」と紹介されてたので、気になって行ってきました、「プライスコレクション 若冲と江戸絵画展」。昨今、ブームの伊藤若冲さん。ジャパン・オリジナルかと思いきや、宋元画も経ていたらしいです。独特のタッチの「猛虎図」など、中国絵画の模写までしていて、でも中国には行ってイナイ。(笑)いわば江戸時代のchinoiserie画家さん。その作品はどんなでしょ。。。
 
 !!!
 
 その色彩のあでやかさ。構図の大胆さにびっくり!なんだコレー!!
 日本絵画といえば、繊細なタッチのものばかりと踏んでいたワタシ。若冲の作品におののくばかりでした。こんなにワクワクしながら観た日本絵画ははじめてかも♪ 展示会のコーナー名にもなってたようにまんま”エキセントリック”でしたネ。
 特にお得意の”鶏”。「紫陽花双鶏図」のこれでもか!というほどの緻密さに感動します。鶏なんだけど、鶏ではないような・・・別の生き物に見えてくるので不思議。若冲は鶏を”鳳凰”であるかのような気持ちで描き続けていたんだそうですヨ。ナルホド。
 屏風もすべて彼のセンスがあふれてました。升目描きの「鳥獣花木図屏風」は四角ばってて、どこかかわゆい。水墨画「鶴図屏風」では、鶴が抽象化されてゆき、終いには卵にかえってしまう様が描かれておりました。コロコロコロコロ リズム感にあふれ、まるでパラパラ漫画をめくっているかのよう。カッコいいだけでなく、こういう遊びごころがあるところも、若冲の魅力のひとつではないでしょうか。おもしろいです♪
 
 こんなに独特なのに、なぜか日本美術史からとりこぼされてしまった若冲。それをここまで集めたのがアメリカ人 ジョー・プライス氏。江戸絵画と言えば、狩野派、琳派のもの、また浮世絵などの収集が主流だったところ、それらをほぼスルーして、自らの心を捉えた作品。自分が欲しい!と思った作品のみを集めたところ、若冲中心のコレクションが出来上がってしまったのだとか。本来絵画収集とは他人に見せるためではなく、自分自身が楽しむためのもの。その心を忘れていない彼だからこそ、独特のコレクションが構築されたのでしょうね。若冲がスゴイのはモチロンですが、プライスさんもあっぱれ!スバラシイです。  
 京都会場の展示では、1Fの特別展示室でまるでプライスさんのギャラリーにいるかのように「十二か月花鳥図」を観賞することができます。障子窓から入る自然光の光の中でお軸を見ると、ほんわりいい感じ。私が行ったときは秋晴れのいいお天気でしたが、くもりの時、雨の時。四季折々にちがった表情を見せてくれるんでしょうねぇ。それを独り占めしているプライス氏がうらやましい限りです。ホントの贅沢ってこういうことをいうんでしょうね。
 京都国立近代美術館 での展示開催期間はまもなく終わってしまいますが、まだまだ巡業するようです。よろしければ足をお運びくださいませ。
 
 公式サイト: プライスコレクション 若冲と江戸絵画展
           (上記作品の確認はコチラ)

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2006年9月17日 (日)

ギリシャ神話のF4

 月曜日までお休みだということにおとといようやく気づきました。(!) 何かせな!とあわてふためき、そういえば行きたかった『ルーヴル美術館展』。芸術の秋ということで、観てまいりました♪
 フランス語の授業でサルトルの『蝿』をやったときに、マイブームだったんですよ、ギリシャ神話☆ まるで昼ドラのようなドロドロ話に引きつつも、奔放なギリシャの神々たちの話がだいすきー。(笑) 仏像イケメンズ ってのがあるように、神様にもイケメン、非イケメンってのがいるわけで。。。(嗚呼、数千年も生き残る彫像ってツミですね・・・) 今回の展示内容に沿って、独断と偏見で”ギリシャ神話版・華のような4人組(Flower 4)”を編成してみました♪
  
 <APPOLLON アポロン>
 ギリシャ神話での神々には、それぞれ担当があります。アポロンは弓・音楽・予言・医術を司る神。太陽神。 フランス ブルボン王家最盛期の国王・ルイ14世は自らを”太陽王”と称し、( ランスの王様たち 参照) そのためアポロンをモチーフとしたものを好んで造らせたそうですよ。
 美術に登場するアポロンは、いつも凛々しく美しい。 今回はとかげを殺すアポロンが出品されました。まだうら若き少年アポロンもやんちゃでカワイイですねー☆
 美しい美しいと賞賛されるアポロンなのですが、恋愛はうまくいかないようです。不器用なヤツなのかも。。。
  
 <MARS マルス>
 軍神マルス。ギリシャ名はアレス。ややこしいけど、同じ神様。残忍凶暴な戦い好きです。
 ・・・が、
 みなさんすでにご存知のように、シーザーが崇拝したため、ローマ神話では崇拝されているのです。
 Mars
 ”MARSは輝く甲冑を身にまとい、
  精悍な顔立ち
  勇猛果敢
 人々の悲劇を救う暗黒のヒーロー
 
 (八大電視 『 戰神. 』サイトより)
 
 美術の中のMARSは、よろい兜に身を固め、楯・槍を手にすることが多い。さすがは軍神です。今回の出品はルゲーゼのアレス。たぶん『戦神』劇中に登場した頭像の原型ではないかと。。。 めちゃめちゃカッコいいです。はっきりいって、F-1はMARS☆ みなさんも零のように、じーーーっとお顔に見とれてみてください。ずっと見ていると、急に動き出しそうでコワくなるんですよね。。。不思議ー。 そういえば、池田理代子の『ベルサイユのばら』でも、主人公オスカルの肖像画が「軍神MARSのようだ。」と賞賛されるシーンがありました。(懐) カッコいいわけですね。
 異母兄弟のアポロンとちがって、こちらは愛と美の神ヴィーナスルルのヴィーナス)といい感じ。ただコレ、不倫なんですけどね・・・。
 
 <GANYMEDES ガニュメデス>
  このコは神ではなく、トロイの王子なのですが、あまりにも美しすぎたために、ゼウスにさらわれました。(!) 鷲に変身して、さらいにきた~!! その様子をクラテル(ワイン壷?)表裏に描かれたものが、今回めでたく出品。未だ何も知らない無垢なガニュメデスくんをお楽しみください→(「 赤像のクラテル:ガニュメデス 」)
なんでも宴席で酌をさせる侍童にしようとしたらしいですよー。(ただのおっさんみたい。。。)
 ガニュメデスは、他に頭像も一点出品されていました。それがものすごーく美しくて感動すら覚えます。髪の毛がくりっと巻いてて、目がくりくり。カワイイなー。。。と思って振り返れば、ガニュメデスに見とれるおぢさんが数名、私を取り囲んでいました。(!) 数千年昔も、そして今もなお、おぢさま達の心を虜にしてしまう、美しすぎた美少年・ガニュメデスでした。(笑)
 
 <BACCHUS バッカス>
 ややこしいですが、ギリシャ名ではディオニュソス。同じ神様。酒と演劇を司る神です。
 F4ギリシャ神話版・・・ということですが、このひとはカッコいいということではなく、キャラでノミネしてみました。(一人足りなかったので、無理くりってのもありますけどね。) お顔の確認は、今回の出品中ではわかりにくかったので、フィレンツェ・ウフィツィ美術館所蔵のカラヴァッジョの作品( コチラ )で面通ししてください。・・・私の中で、バッカスはまさにこういうイメージなのです。(笑)でも実際は美しい神様だったそうですよー。
 とりあえずこのひとは誕生が衝撃的。ゼウスが手を出したセメレ(人間)というのがお母さん。しかしそれが正妻ヘラにバレ、セメレは殺されてしまいます。バッカスはその胎内から救い出され、こっそり育てられたそう。ゆえにちょっと屈折してしまったのかなー。酒に溺れてます。。。
  
 長くなりましたが、以上が私の選んだ”ギリシャ神話版・F4”でした。みなさんも美術館へ行かれたら、イケメンチェックなどもあわせて楽しんでください☆
 
         ルーヴル美術館 

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2006年6月24日 (土)

FOUJITAさんというひと

 関西日仏学館にその昔、”Le FOUJITA”という名前のカフェレストランがありました。そこに一枚の絵が飾られていました。「Les quatre saisons de Normandie(ノルマンディーの四季)」。ノルマンディーの風景に佇む三人の女性を描いたわりと大きな絵でした。その時はあまり意識もせず、じっと見ることもなかったのですが、私が藤田嗣治の絵と出会ったのは、ちょうどフランス語を始めた頃、ここでだったと思います。

 その後、留学しフランスをうろうろしているうちに、FOUJITAの名前をちょくちょく目にしました。彼が活躍したパリで、チャペルの壁画を描いたランスで・・・。そしてある時、こんな彼の写真を見てしまったのです。 Foujita

 

 

 

 

 

  なんだこのひと?!

 

 ちょっとビックリしました。(笑)

 帰国し、日仏へ戻ってみると、改装のため”Le FOUJITA”はなくなってしまったとのこと。(京都の岡崎へ移転したようです。)そしてあの時見ていたはずの彼の絵がどんなだったか思い出せないまま、時が過ぎてゆきました。

 そして今回、生誕120年の記念展として 生誕120年 藤田嗣治展 ~パリを魅了した異邦人~(京都国立近代美術館) が開催。日仏学館でも、FOUJITAが寄贈し、カフェに飾られていた「Les quatre saisons de Normandie(ノルマンディーの四季)」が一時公開されていたので、ようやく再会することができたのです。

 彼の絵の特徴でもある”乳白色の肌”をした女性が美しく、周りの景色如何に関係なく目がゆきます。京都国立近代美術館にも足を運び、さらに”乳白色”を堪能。1910-20年代のパリで異邦人だったFOUJITAは、ピカソやモディリアニなどとも交流を持ち、エコール・ド・パリの画家として大活躍。目立つためには、”一度目にしたら忘れられない”この風貌。。。仕方なかったのかもしれません。(笑) この時期、ピカソの洗礼を思いっきり受け、いきなりキュピズムな絵を描いているとことかも、わかりやすくて好感持てます。 そして無類のネコ好き♪絵の中のネコたちの表情が豊かすぎるほど豊かで、”愛”を感じました。 私が一番気に入ったのは、パリのお部屋の壁を埋め尽くしていたというタイルに描かれた「小さな職人たち」「フランスの富」。 

 子供たちが大人の職業をそれぞれ務めている絵なのですが、”画家”のところを見てみると、子供の画家さんにちゃっかり自分の愛用帽子をかぶせていたりするんですよ♪ちょっと遊び心もあるカワイイひとだったんですね、FOUJITAさん。

 パリ時代の絵しか知らなかったのですが、今回は中南米時代、また日本へ帰国してからの作品(これまたどっぷりジャポニズムやってはります。)もお目見えしていて目新しかったです。あと一ヶ月ほど開催されているので、ぜひ見に行ってみてください。

 第二次大戦後の1949年、FOUJITAは再び渡仏。そしてランスのチャペルの壁画に見られるような宗教画も仕上げてゆくのですが、なぜここでまたパリへ行かなければならなかったのか?彼は言っています。

 「一つのことに静かに専念して、ユックリかかって勉強する、仕上げる。 これのできるのもパリですね。パリだからですね。」

 日本で日常を送っていると、何気なくせわしなく何気なく世知辛く時が過ぎていってしまっている気がするのに、フランスではゆっくりマイペースに過ごせる。。。なんかわかります~!人生にはそういう時期も必要なのだ☆

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2006年5月17日 (水)

大絵巻展

 週末に大絵巻展へ行って参りました。どーせガラガラでしょ。とタカをくくって行きましたが、入口横に「只今、○○絵巻の待ち時間 △△分」という立て看板を見つけ、とってもイヤ~な気持ちで入場。案の定激混みでございました・・・。なんでも京都だけの開催ということで全国から絵巻ファンシーが集まってきてたみたいです。各絵巻ごとの鑑賞に、列を作っているので、1面見るだけでも15~30分は待たねばなりません。×見たい絵巻の数ですので、かなり時間を要します!これではまるでディズニーランドのアトラクションのようです!!!並んでいる私たちが絵巻に描かれそうな賑わいでした。行かれる方はご注意ください。

 こんな状況なので、見たい絵巻を確実にこなすため、抜粋するしかありませんでした。まず、二十五菩薩が来迎する図を描いた「当麻曼荼羅縁起」。私が見たときは、上巻だったので来迎は見れませんでしたが、16日から下巻が公開されているので感動のラストシーン(お迎えシーン)が拝めるはずですよー。 地獄草紙・餓鬼草紙などは、夏に拝める機会もあろうかと思われるので、今回は泣きながらパス!病草紙だけはチラと拝見できましたが、「息の臭い女」が旦那にも女中たちにも疎まれる図というのがあり悲惨でした。(笑) 続いて、「紫式部日記絵巻」。”女房に悪ふざけをする公達の図”を期待しましたが、こちらも別場面。しかも一瞬で終わりです。なんということでしょう・・・。

 +メインの「源氏物語絵巻」と「鳥獣人物戯画」を観るため並んでいたら、それだけで疲れてしまいました。「源氏」は「宿木」の場面。秋の夕暮れ、匂宮が傷心の中の君を慰めようと琵琶を奏でているとても有名なシーンです。式部の書いた書も併せて鑑賞できますので、これは並んでも観る価値ありました! 「鳥獣人物戯画」は、現在、有名なうさぎとカエルのお相撲のシーンを展示しているようですが、私が行ったときはこれまたうさぎとカエルの賭弓のシーンでした。高山寺でレプリカしか見たことなかったので、とても楽しめました♪絵巻って昔のマンガみたいなもんですから、わかりやすくって大好きです。

 さて、今回どーしても見ておきたかったのが、「信貴山縁起」。僧・命漣(みょうれん)にまつわる霊験・法力譚を描いた絵巻です。 修行で鉢を飛ばす法力を得た命漣は、飛鉢で托鉢をしていたそうです。(?!)ところが山崎の長者がそれを拒んだため、命漣は長者の米倉ごと鉢に載せて飛ばしてしまうのです!長者は追いかけて倉の返還を申し出たところ、命漣は、米俵をこれまた飛ばして返したそうな。その様子を見た民衆がやんややんや大騒ぎしている様子が楽しい絵巻です。私も飛鉢ならぬ飛本技など会得し、配架のお仕事をやってみたいものです。

 残念ながら「飛倉巻」の展示は終了してしまってますが、5月21日まで「延喜加持巻」が観れます。醍醐天皇の病気を命漣が、自分は山から動かずに加持し、剣の護法を遣わして治したというお話を描いたもの。聖界から天空を駆けてくる護法童子のスピード感とパワーが伝わってくるようでおもしろいですよ。ぜひご覧ください。それにしても命漣さんて、超出不精ですよね・・・。(笑)

  今週行かれた方によると、大絵巻展、入場規制をする方向に変わっているようです。それでも90分待ちだったとか・・・。あなおそろし絵巻展哉。下記サイトで混雑状況などご確認の上、お出かけください。

参照:展覧会サイト 京都国立博物館

 

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